E46-ti's Interior
インテリアについて、まず造形、それから素材&カラー、の両面から見ていきたい。
1. Design
テールゲートが寝たスポーティな外形からは想像しにくいが、E46-tiの室内空間は、意外にも広い。 リヤシートの居住空間はニースペース・ヘッドスペースともに十分以上。 ホイールベースがセダンと共通だから当たり前といえば当たり前だが、2by2的ではなく、4人が快適に移動できる空間が用意されている。 ラゲッジルームもフロア面を下げることでシリーズ随一の荷室高を確保し、オーバーハングの短さというハンディをカバー。 60:40分割リヤシートと相まって、ハッチバックならではのユーティリティ性能の高さをしっかり確保している。


そして、インテリアデザインは基本的にはセダンなど他のE46のそれを踏襲しながら、ドアトリムやリヤシート、また当然ながらラゲッジスペースの造形を専用のものとしている。
このうち、ドアトリムについては同じ2ドアのクーペ/カブリオレに比べてシンプル(less
decorative)で合理的なデザイン。
伸びやかで流麗なクーペ/カブリオレ用ドアトリムと対照的だ。
ti
Coupe 
いっぽう、リヤシートについては、特にリヤヘッドレストに特長がある。 他の4ボディタイプが「ぽっこりしたピロータイプ×2個」を採用する中で、唯一「薄型・折りたたみ式」を採用し、tiの室内空間を解放的でスッキリした雰囲気にすることに加え、後方視界を確保することに貢献している。 また、オプションながら中央席も含め3個の装着が可能であったことは、安全装備の積極採用という点でBMWとしては珍しく時代遅れだったE46の中ではエラかった(^^)。
2. Materials & Colors
インテリアの素材やカラー、またトリムパネルの仕様は、ti独自のものを含めて非常に豊富に用意されていた。 インテリアの選択肢の多様性において、驚くべきことにtiはE46の他ボディタイプをしのいでいる・・・。 カラーバリエーションの多さに命を賭けている(?)ランチアのYpsilonという例外もあるが、インテリアの素材バリエーションの豊富さ、そしてその配色の豊かさという点においてE46-tiをしのぐC/Dセグメント車がかつて存在しただろうか? 目立たないが、ここはE46-tiのキャラクターとして外せないポイントであると感じている。
インテリアの仕様は、まず大きく次の5種類に分類できる。(カッコ内は国内向け設定)
@ フラット・ウェーブ・クロス (標準)
A クロス&レザー・コンビネーション ”モンツァ” (オプション)
B モンタナ・レザー (オプション)
C アルカンタラ&クロス・コンビネーション (M-Sportパッケージ用)
D アルカンタラ&クロス・コンビネーション (Younglineパッケージ用)
加えて、日本では設定されていなかったが、欧州では更に下記2仕様も存在していた。
E クロス&レザー・コンビネーション ”カリフォルニア”
F クロス&レザー・コンビネーション ”スクリット”
つまり、インテリアの仕様は、基本バリエーションだけで7種類も存在していたのだ・・・。
カラーについても、その種類の多さもさることながら、そもそも自動車のインテリアとして非常に珍しい「イエロー系」「水色系」「むらさき系」「オレンジ系」といった鮮やかな有彩色が多数設定されていたことが、tiに込められた「新しい提案」への想いを感じさせてくれる。 更には、その一部において"Individual"も真っ青?な「ダッシュボード上面のカラーをシートカラーと同色にした仕様」(他のE46には存在しない)が複数設定されていたことも、tiのインテリアの独自性やこだわりを物語るときに特筆すべき点であろう。
それでは、国内向けに設定があった5種類について、ひとつずつ見ていこう。
1. フラット・ウェーブ・クロス
日本市場向けに標準装備だったのは、ブラックに近いアンソラジット色のフラット・ウェーブ・クロス。 ボディカラーによっては、グレー色も選ぶことが出来た。
組み合わされるトリムパネルは、アンソラジット色のクロスに対してはグラファイト色の、グレー色のクロスに対してはブラック色の、それぞれマット・ペイント・トリムが基本。 オプションでミルテ・ウッド・トリムが選択できた。
なお、トリムパネルは、インストルメントパネルを横断する部分のほか、シフトセレクター周り(パワーウィンドウスイッチ部)のパネルと、ドアグリップ部に使われている。
↑ 正方形のカラーチップ部分をクリックすると、それぞれのイメージが表示されます。
2. クロス&レザー・コンビネーション ”モンツァ”
この”モンツァ(Monza)”はti専用に用意されたコンビネーションで、インテリアデザインにおけるtiのイメージリーダー的な役割を与えられていた。 シートサイド部に本革を、メイン部にざっくりしたクロスを採用したこの仕様には、@アンソラジット色、Aグレー色、Bピスタチオ色(イエローに近い)、Cトパーズ・ブルー色、の4種類のカラーが用意されていた。
特筆すべきは、このうち「ピスタチオ」と「トパーズ・ブルー」において同じ色が車体のボディカラーにも用意されていたことで、エクステリア&インテリア両面での見事なカラーコーディネーションが実現されていた。 更に、「トパーズ・ブルー」の場合に限っては、シート表皮やドアトリムインサートに加えて、ダッシュボード上面までもが同色のトパーズ・ブルーになるという懲りようだ。
組み合わされるトリムパネルは、これまたti専用の「ブラッシュド・アルミ ”ユー・ターン(U-turn)”」。 これは、アルミトリムで一般的なヘアライン仕上げとは異なり、敢えて独特な円状のブラッシング仕上げを施したアルミを用いたもの。 なお、ミルテ・ウッド・トリムを選択することも出来た。
↑ 正方形のカラーチップ部分をクリックすると、それぞれのイメージが表示されます。
3. モンタナ・レザー
モンタナ(Montana)は、いわゆる本革仕様である。 この仕様においてもカラーバリエーションは非常に豊富で、@ポエティック・ブルー、Aライト・ベージュ、Bグレー、Cブラック、Dタンニン・レッド、と、5種類ものカラーが用意されていた。
このうち、「ポエティック・ブルー」はti専用で、「グレー・グリーン・メタリック」ボディカラーとのコーディネーションが絶妙だ。 また、やはり専用の「タンニン・レッド」の場合はダッシュボード上面までもが鮮やかなレッド色となり、目を惹かれる。
組み合わせるトリムパネルとしては、マット・ペイント・トリムのほか、ミルテ・ウッド・トリムが選択できた。
↑ 正方形のカラーチップ部分をクリックすると、それぞれのイメージが表示されます。
4. アルカンタラ&クロス・コンビネーション (M-Sportパッケージ専用)
前述の3種類の仕様とは別に、M-Sportパッケージ車にはアルカンタラ & クロス・コンビネーションのインテリアが与えられた。 カラーはアンソラジットのみ。
組み合わされるトリムパネルは、M-Sport専用の「アルミ・キューブ・ブラック」が標準で、「アルミ・キューブ・シルバー」の選択も可能。 なお、M-Sport車でもモンタナ・レザーを選択することができ、その場合はミルテ・ウッドとも組み合わせられた。

5. アルカンタラ&クロス・コンビネーション (Younglineパッケージ専用)
”Youngline(ヤングライン)”はti独自のパッケージオプション。 特徴的なのは、ボディカラー同色にペイントされたインテリアパーツ(トリムパネル、ステアリングホイール(スポーク部)、シフトノブ、サイドブレーキグリップ)、加えてボディカラーとコーディネートされたクロス(メイン部)にアンソラジット色のアルカンタラ(サイド部)を組み合わせたシート地&ドアトリムインサートで構成されるインテリアだ。 シートクロスの色は、@アンソラジット、Aブルー、Bレッド、Cオレンジ、の4種類が用意されていた。
E46-tiのデビュー時点で、このYounglineパッケージは イモラ・レッド(組合せ生地はレッド)、ベルベット・ブルー(同ブルー)、アンバー(同オレンジ)、チタン・シルバー(同アンソラジット)、の4つのボディカラーに設定があった。 このうち、「ベルベット・ブルー」はYoungline専用色。 なお、モデルライフの途中でいくつか色の入れ替えがあった。

(写真はイモラ・レッド)
以上が、E46-tiインテリアの日本国内向け設定だった。
更に詳しく見てみよう、という方は次のページへどうぞ。
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※画像類は、ti発売当時のオフィシャルサイト等で掲載されていたものを使わせて頂いています。